TOWEL:Navi
タオル選び(3) 吸水性 : 素材や作り方で変わるタオルの吸水性
Water Absorption

あなたはタオルの吸水性にどれ程  "こだわり" がありますか?

タオル水滴

 "タオルは水分を拭きとるもの! "、特別な用途のタオルを除いて、 誰もがタオルに求める大切な性質は、 "吸水性" ですね。 タオルの吸水力は、財団法人日本タオル検査協会が定める品質基準、大阪府泉州、愛媛県今治といったタオル産地の組合さんが定める品質基準などがありますが、消費者目線から見れば十分な吸水性の試験が行われています。また、輸入品においても、日本のタオル企業が関連しているものであれば、まず劣悪なものはないと言えます。
ときどきネット上で、タオルの吸水性についてのお悩みやクレームの掲載を拝見しますが、ほとんどの場合、消費者の皆さんは  "水を吸収しないタオル" に出会われることはまずないと思います。逆にそのことから、 "吸水性の良し悪し" について、大きなこだわりは持たれていないかも知れません。
ただ、吸水性がタオルに求められる大切な性質である以上、メーカーさんはその性質を高めるためにいろいろな工夫を重ねておられます。そして、そんな工夫をご理解頂いたうえでタオルを選んで頂くと、より適した吸水性のタオルに出会って頂けると思います。
ここでは、 "吸水性" の良し悪しに関係するタオルの特徴について、ご参考になることをお話ししたいと思います。

使用する繊維材料の量と吸水性

バスタオル

タオルの原料は、ほとんどが綿(コットン)です。ここでは素材が綿であることを前提にお話したい思います。

厚さ" のお話で少し触れましたが、水分の吸水量は、同じ材料、同じ生産方法のタオルであれば、単純に  "繊維材料(綿) " の量に比例します。高い吸水性を求められる方は、まずタオルの重量をタオル選びの基準にして下さい。ただし、この後でも触れますように、使用する糸や製造方法などが異なると吸水性が変わってきます。

タオルは昔ながらの  "尺貫法" の時代から生産されてきたため、タオル業界の中では、重量の表記に  "匁(もんめ):1匁の重さは3.75g " という単位が使われています。また、その重量も1ダース(12枚)の重量で示されています。例えば、200匁のタオルは、1枚当たり62.5g(200 × 3.75 g ÷ 12枚)ということになります。さらに、タオルケットはまた異なる計算表記がされています。
最近では1枚当たりの  "グラム重量" で表記されることも一般的になりました。タオルの重量を1枚当たりのグラム表記で示されている店舗さんには好感が持てます。また、重量を明確に公表されていないタオル製品がまだまだたくさんあるのも事実です。


マイクロファイバータオル

綿素材以外を主原料としているものとして、 "マイクロファイバー " 素材のタオルが多く見られるようになりました。マイクロファイバー素材はポリエステルやレーヨン等の化学繊維でできているます。
吸水性は綿素材のものより数倍、乾きも大変早いと言われており、ヘアドライなど多くの吸水性が求められるタオル製品に使用されています。ただ、肌の水分を拭き取る場合は摩擦があるためあまりおすすめできません。タッピングと言われるように肌を軽く叩くように使用すると良いのではないかと思います。

使用する糸の性質と吸水性 - 撚り

撚り糸

 "吸水性" は、タオルに使用される糸の性質にも大きく左右されます。ここでは、糸の性質の一つである  "撚り(より)" と吸水性についてお話をしたいと思います。
 "撚り" とは、細い1本1本の繊維を束ねてねじり合わせて糸にすることです。
 "無撚糸(撚っていない糸)" や  "あま撚り(よりの少ない糸)" と言われる糸は、ねじり合わせる度合いが少なく、軽く柔らかな糸になります。そのような糸を使用したタオルは、ほんとうに柔らかくてふかふかな肌触りのタオルになります。一方で、撚りが多い糸は、繊維と繊維が強く結びついていて、しっかりした丈夫なタオルになります。
吸水性は、タオルの中に水分が入り込む空間の量によって変化すると言えます。タオルを絞ったとき、タオル内の空間が減って水がタオルから飛び出す現象と同じです。では、撚りの少ない糸と多い糸のどちらに水分が入り込む空間が多いのかというと、ご想像のとおり、撚りの少ない糸の方に空間が多くなります。そして、同時に吸水性も高くなると言えます。

使用する糸の性質と吸水性 - "油分" と "ろう分" 

タオルの主原料であるコットンは天然の繊維ですので、植物本来の  "油分" や  "ろう分" に包まれています。そのままでは水を吸いませんので、一般のコットン製品は、製造工程でこの  "油分" や  "ろう分" を除去します。一方、  "油分" や  "ろう分" がある程度残ることによって、肌触りの柔らかさや滑らかさが引き出されます。
油分やろう分をどの程度除去するかは、どのようなタオル製品にするかという考え方によって様々です。最近は、肌触りの良いタオルが好まれる傾向にあり、適度に  "油分" や  "ろう分" が残されますが、 "油分" や  "ろう分" が必要以上に多いとご購入直後は水分を吸収しにくく、洗濯を繰り返すうちに水分を吸収する度合いが高くなります。
消費者の方の中には、ごわごわ感があり刺激的でハードな肌触りを好む方もおられます。商品においては、 "油分" や  "ろう分" をできるだけ除去して、ハードな肌触りと高い吸水性を特長としているタオルもあります。

生産工程が吸水性に及ぼす影響

タオルをご購入された直後に、水分を吸収しないといったご意見を耳にします。タオルの吸水性は、ときに生産工程の影響を受けることがあります。
タオルが織られる際には、工程の都合上、糸に  "糊" が付けられることがあります。その糊が十分に落とされることなく出荷される場合があります。先晒しのタオルでは、糊抜きが不十分になることがあり、その場合は繊維表面で水分がはじかれ、吸水性の悪いタオルになってしまいます。また、後晒しのタオルのでも、柔軟材が使われ過ぎると繊維時代が傷つくことになり、吸水性の悪いタオルになってしまいます。

使い初めのお洗濯の仕方について

生産過程で残った "油分" と "ろう分" を取り去って、吸水性を高めるために、使い始めのお洗濯に気を配って頂くことも大切です。
お洗濯の方法は「タオル選び(6)耐久性」のページで触れていますので参考になさってください。

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あなたはタオルの吸水性にどれ程  "こだわり" がありますか?

タオル水滴

 "タオルは水分を拭きとるもの! "、特別な用途のタオルを除いて、 誰もがタオルに求める大切な性質は、 "吸水性" ですね。 タオルの吸水力は、財団法人日本タオル検査協会が定める品質基準、大阪府泉州、愛媛県今治といったタオル産地の組合さんが定める品質基準などがありますが、消費者目線から見れば十分な吸水性の試験が行われています。また、輸入品においても、日本のタオル企業が関連しているものであれば、まず劣悪なものはないと言えます。
ときどきネット上で、タオルの吸水性についてのお悩みやクレームの掲載を拝見しますが、ほとんどの場合、消費者の皆さんは  "水を吸収しないタオル" に出会われることはまずないと思います。逆にそのことから、 "吸水性の良し悪し" について、大きなこだわりは持たれていないかも知れません。
ただ、吸水性がタオルに求められる大切な性質である以上、メーカーさんはその性質を高めるためにいろいろな工夫を重ねておられます。そして、そんな工夫をご理解頂いたうえでタオルを選んで頂くと、より適した吸水性のタオルに出会って頂けると思います。
ここでは、 "吸水性" の良し悪しに関係するタオルの特徴について、ご参考になることをお話ししたいと思います。

使用する繊維材料の量と吸水性

バスタオル

タオルの原料は、ほとんどが綿(コットン)です。ここでは素材が綿であることを前提にお話したい思います。

厚さ" のお話で少し触れましたが、水分の吸水量は、同じ材料、同じ生産方法のタオルであれば、単純に  "繊維材料(綿) " の量に比例します。高い吸水性を求められる方は、まずタオルの重量をタオル選びの基準にして下さい。ただし、この後でも触れますように、使用する糸や製造方法などが異なると吸水性が変わってきます。

タオルは昔ながらの  "尺貫法" の時代から生産されてきたため、タオル業界の中では、重量の表記に  "匁(もんめ):1匁の重さは3.75g " という単位が使われています。また、その重量も1ダース(12枚)の重量で示されています。例えば、200匁のタオルは、1枚当たり62.5g(200 × 3.75 g ÷ 12枚)ということになります。さらに、タオルケットはまた異なる計算表記がされています。
最近では1枚当たりの  "グラム重量" で表記されることも一般的になりました。タオルの重量を1枚当たりのグラム表記で示されている店舗さんには好感が持てます。また、重量を明確に公表されていないタオル製品がまだまだたくさんあるのも事実です。


マイクロファイバータオル

綿素材以外を主原料としているものとして、 "マイクロファイバー " 素材のタオルが多く見られるようになりました。マイクロファイバー素材はポリエステルやレーヨン等の化学繊維でできているます。
吸水性は綿素材のものより数倍、乾きも大変早いと言われており、ヘアドライなど多くの吸水性が求められるタオル製品に使用されています。ただ、肌の水分を拭き取る場合は摩擦があるためあまりおすすめできません。タッピングと言われるように肌を軽く叩くように使用すると良いのではないかと思います。

使用する糸の性質と吸水性 - 撚り

撚り糸

 "吸水性" は、タオルに使用される糸の性質にも大きく左右されます。ここでは、糸の性質の一つである  "撚り(より)" と吸水性についてお話をしたいと思います。
 "撚り" とは、細い1本1本の繊維を束ねてねじり合わせて糸にすることです。
 "無撚糸(撚っていない糸)" や  "あま撚り(よりの少ない糸)" と言われる糸は、ねじり合わせる度合いが少なく、軽く柔らかな糸になります。そのような糸を使用したタオルは、ほんとうに柔らかくてふかふかな肌触りのタオルになります。一方で、撚りが多い糸は、繊維と繊維が強く結びついていて、しっかりした丈夫なタオルになります。
吸水性は、タオルの中に水分が入り込む空間の量によって変化すると言えます。タオルを絞ったとき、タオル内の空間が減って水がタオルから飛び出す現象と同じです。では、撚りの少ない糸と多い糸のどちらに水分が入り込む空間が多いのかというと、ご想像のとおり、撚りの少ない糸の方に空間が多くなります。そして、同時に吸水性も高くなると言えます。

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使用する糸の性質と吸水性 - "油分" と "ろう分" 

タオルの主原料であるコットンは天然の繊維ですので、植物本来の  "油分" や  "ろう分" に包まれています。そのままでは水を吸いませんので、一般のコットン製品は、製造工程でこの  "油分" や  "ろう分" を除去します。一方、  "油分" や  "ろう分" がある程度残ることによって、肌触りの柔らかさや滑らかさが引き出されます。
油分やろう分をどの程度除去するかは、どのようなタオル製品にするかという考え方によって様々です。最近は、肌触りの良いタオルが好まれる傾向にあり、適度に  "油分" や  "ろう分" が残されますが、 "油分" や  "ろう分" が必要以上に多いとご購入直後は水分を吸収しにくく、洗濯を繰り返すうちに水分を吸収する度合いが高くなります。
消費者の方の中には、ごわごわ感があり刺激的でハードな肌触りを好む方もおられます。商品においては、 "油分" や  "ろう分" をできるだけ除去して、ハードな肌触りと高い吸水性を特長としているタオルもあります。

生産工程が吸水性に及ぼす影響

タオルをご購入された直後に、水分を吸収しないといったご意見を耳にします。タオルの吸水性は、ときに生産工程の影響を受けることがあります。
タオルが織られる際には、工程の都合上、糸に  "糊" が付けられることがあります。その糊が十分に落とされることなく出荷される場合があります。先晒しのタオルでは、糊抜きが不十分になることがあり、その場合は繊維表面で水分がはじかれ、吸水性の悪いタオルになってしまいます。また、後晒しのタオルのでも、柔軟材が使われ過ぎると繊維時代が傷つくことになり、吸水性の悪いタオルになってしまいます。

使い初めのお洗濯の仕方について

生産過程で残った "油分" と "ろう分" を取り去って、吸水性を高めるために、使い始めのお洗濯に気を配って頂くことも大切です。
お洗濯の方法は「タオル選び(6)耐久性」のページで触れていますので参考になさってください。

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